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アコーディナは吹くアコーディオン。
ボタンを押しながら吹き口から息を入れれば誰でも簡単に音を出すことが出来ます。
小型ながら44ボタン(F3〜C7:3オクターブ半)とかなりの広音域をカバーしています。ピアノの鍵盤が88鍵なので、その半分に相当します。

● about accordina
●川村健
pianist,accordina奏者
アコーディナ普及委員会委員長としての使命を果たすべく活動中。

使用楽器:Marcel Dreux accordinas(512)
音の並びは上図のようになっています。ボタン(クロマチック)アコーディオン(イタリー式)と同様の並びで、斜め方向に半音ずつ上がっていくのが分かります。真横は短3度上(下)に当たるので、横方向はディミニッシュの音列となります。
見て分かるとおり、白いボタンは白鍵、黒いボタンは黒鍵に相当します。ただしボタンが白黒で色分けされていないものも多いので、指で覚えるのが一般的です。もっとも角度的な理由で目視は難しいのですが。

それぞれのボタンにはその音程に対応したステンレス製のリードが備わっています(通常アコーディオンのリードはスチール製ですが、アコーディナの場合息に含まれる水分で錆びてしまうのを防ぐため、水気に強いステンレス製となっています)。軽いとはいえ金属のリードが44個も入っているので片手で持つとそれなりに重く感じますが、まあこれは慣れるしかないです。

アコーディナは1930年代にアコーディオン奏者のアンドレ・ボレル(Andre Borel)によって考案され、1943年に特許を取得、1950年頃完成しました。その後1970年頃までイタリアで製造されましたが間もなく生産中止。
1995年、アコーディオン製造者ローレン・ジェリー(Laurent Jarry)の工房より改良版が発売されると、マルセル・ドリュー(Marcel Dreux)の工房からはBorelの型を受け継いだ復刻版という位置づけで生産が開始されました。
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